ゼミもとうとう始まりました。やっぱり対面ゼミがいいんですかね。学生の顔もちょっとはうれしそうというか、安心感というか、そういう明るい雰囲気はありました。今年度から新たに1名、研究生の留学生を受け入れたのですが、コロナ禍の影響で、ビザが発給されず渡航ができないので、遠隔でゼミ参加です。午前から英語ゼミで、英語の論文を読んで、議論するゼミからスタートし、午後は研究ゼミで、Cambridge Handbook of Cognition in Educationの続きを輪読し、後半は研究発表なのですが、初回はいつも私がゼミの運営方針と研究の心構え、Learning analyticsの研究動向、山田研としてがんばって出していく学会・国際会議情報を話します。これは私が東京工業大学 赤堀研学生時代に、赤堀先生が年度初めに、精神訓話という形でお話をされていまして、あれは気分が引き締まり、気持ち新たにがんばろうと思うことができ、それを恐れ多いことですが、マネしてやっています(笑)。研究ゼミは2週間おきにやっていますので、次回が本格的にスタートですね。
ちょっと私としても驚きだったのですが・・・うちの修士学生の研究の一部成果が論文に採録されました!!修士の学生が在学中に、しかも海外誌(SSCI) Journal of Educational Technology and Society(Impact factor 2.086, Google Scholar Metrics in Educational Technology: Rank 4 (2020))に採録されるというのは、快挙というべきかと思います。査読者の先生方、特集号”Precision Education – A New Challenge for AI in Education”のGuest EditorsでしたStephen Yang先生、緒方広明先生、ご指導ありがとうございました。
年末に大きいこともありました。うちの博士学生が博士号の審査の第一関門に乗ったことです。論文も海外誌2本、Best paper awardを受賞していますし、そろそろいけるかなと思ったので、副指導をして下さっている久米先生に相談をしてみたところ、十分ではないですか?ということで。私が兼任している専攻では教育工学がメインではなく、教育学の目で見られるため、「文化」がいろいろ違うのですが、教育工学研究領域の文化、採録された論文の採択率(18%と24%とあり、思ったより低いことに驚きましたが・・・論文誌として申し分ないはずです)、Best paper awardの説明も行いました。論文誌のクオリティをしっかり見ること、博士論文に向けて、いろいろ丁寧に指導、審査をしていくことで合意が得られ、とりあえず一歩、進みました。自分の経験を照らし合わせても、これからが長く、クオリティの高い博士論文を仕上げていくことが求められるので、大変です。学生も私も。
CELDA 2020における山田研学生の陳さんがBest Paper Award受賞の報告をしましたが、続いて、昨年参加しましたEduSummit 2019における、Learning analytics (LA)のグループの成果がEducational Technology Research and Development (SSCI, Impact factor: 2.303)に採録されました!!本稿のとりまとめ、主執筆をされましたDirk Ifenthaler先生、一緒にケベックで議論を行ったLAのWorking groupのみなさまに感謝致します。また共同執筆をしたDavid Gibson先生、Doreen Prasse先生、島田先生ともよきコラボレーションでSSCI Journalの論文に成果を出せたことを大変うれしく思います。
Ifenthaler, D., Gibson, D., Prasse, D., Shimada, A., and Yamada, M.(in press). Putting learning back into learning analytics: actions for policy makers, researchers, and practitioners. Educational Technology Research Development. doi:10.1007/s11423-020-09909-8
EduSummit 2019では教育とICT関係のTheme-based Working Groupが12,3つあったのですが、島田先生と私はLearning analyticsのTWGに参加し、LAを広げていくにあたり、教員や教育業界で働く方々等の実践者、政策決定者、研究者が世界的な課題において何をやるべきか、それぞれの実践を持ち寄り議論をしました。日本からは私たち2人が参加し、九州大学や、京都大学との共同研究の成果について紹介をしました。それらをUNESCOへMeeting agendaとして提言をしました。それらをさらに各執筆者が精査、整理、追記し、論文化しました。
ちょっと・・・かなり驚きだったのですが、山田研学生の陳さんがなんと国際会議CELDA 2020にてBest paper awardの1つに選ばれました。3件受賞があったのですが、そのうちの1件です。本人も驚いたようです・・・いやいや、私も。まさか受賞できるなんて思ってもいませんでした。Reviewerのみなさま、Committeeのみなさま、ありがとうございました。受賞対象は・・・
Chen, L., Lu, M., Goda, Y., Shimada, A., and Yamada, M. (2020). Factors of the use of learning analytics dashboard that affect metacognition, Proceedings of CELDA 2020, pp.295-302
授業に役に立ったという意見を学生さんから頂いたことに加え、Best paper awardまでも頂くことで、国際的にも研究として認めて頂いたことに大変栄誉なことだと思います。AIP加速研究は島田先生代表の情報科学系チーム、学習リソース管理に関わる研究をしている図書館チーム(内山先生)と山田の教育チームが連携して進めています。これからもよいものを開発して、研究を進めていくとともに、学生さんたちの学習を支援できる良いものをつくっていきたいと思います。
Geng, X., Yamada, M. An augmented reality learning system for Japanese compound verbs: study of learning performance and cognitive load. Smart Learn. Environ.7, 27 (2020). https://doi.org/10.1186/s40561-020-00137-4