私の大学院時代の指導教員でした赤堀先生が代表理事をされています、ICT CONNECT21で開催されている水曜サロン with 赤堀会長にてラーニングアナリティクスに関する話題「学習行動の可視化によって何ができるのか?〜ラーニングアナリティクス研究のこれまでとこれから」というタイトルにて提供致しました。
九大で運用と研究で使用しているMoodle、デジタル教材配信システム”B-QUBE”、学習ダッシュボード”Metaboard”、またMetaboardの上に載っている、Reading Pathを紹介しました。今のMetaboardには載っていないのですが、前バージョンでは島田先生が開発されたReal Time Analyticsもあり、私は研究抜きにしても授業で使いたいツールで、そのすばらしさを知ってもらいたいので、紹介しました。ラーニングアナリティクスを実践した事例として、まだB-QUBEは学外に展開しておらず、これから展開するシステムなので、以前にBookRollを使用した事例として高校で行った、協調的問題解決学習を取り入れたSTEM授業とSIP第2期の1つとしてさせて頂いた学習ダッシュボードの授業実践、教員による学習データの解釈など紹介しました。
参考:現在の研究プロジェクト
話題提供の時間が25分と限られたものでしたので、結果も1事例1つくらいしか紹介できず、全ての結果をお見せできなかったのは残念なのですが、また何かお話できる機会があれば、紹介したいなと思います。デジタル教材のログはLMSのログのみで分析するよりも、粒度が細かく、学習プロセスを分析するにはうってつけの情報の1つと言えます。B-QUBEとMetaboardも学外の学校や先生方でご興味あるということで、学外でも使えるように進めている状況ですが、ラーニングアナリティクス研究とその実践を進めたい研究者・教育の関係者のみなさんと、よい研究、実践を進めて行きたいと思います。
赤堀先生とは経済産業省「未来の教室」事業のアドバイザーにて、経済産業省でお会いして以来、ご無沙汰しておりました。最初の15分に打ち合わせをするのですが、私からの話題提供資料を事前にご覧下さり、いろいろ話を聞きたい、面白いとおっしゃってくださり、大変うれしく思いました。話題提供が始まり、質疑応答の時でも、先生御自ら、積極的に「ここがわからない、なぜだ?」とご質問を下さり、大学院時代の研究ゼミを思い出しました。教育工学の研究を、ずっと追究されてこられ、道を作ってこられた先生で、研究の議論になると、私の大学院時代と何も変わることなく(私の体型はかなり変わりましたがw)、本当に楽しい、自分としても新たに考えなければならない観点にも気づくことができました。ワクワクしました。赤堀先生とお話しすると、元気が出ます。もっと研究をがんばらないといけないと、気合いも入ります。
現在、私も研究室を持ち、研究指導する立場となりましたが、赤堀先生のご活動を見て、「研究者はこうありたい」と強く思いました。これからも教育・学習環境の改善に貢献できる、社会実装も見据えた研究を一生懸命やっていきたいと決意を新たにしました。
赤堀先生、ありがとうございました。こういう場でもなくても全く構いませんので、ぜひお話させてください。もっと学びたいです。