九州大学 山田研究室

ED-MEDIA2023で発表をしてきました:やっぱ生成系AIは流行か?

2023年07月19日

ED-MEIDA2023にて発表をしてきました。ファーストではなかったのですが、ファーストの渡辺さんは就職もされていて、大変お忙しいところではありますので、発表してきました。発表タイトルは下記になります。

Watanabe, H., Chen, L., Geng, X., Goda, Y., Shimada,A., and Yamada, M. (2023). Does support of learning time management influence learning behaviors and learning performance? Proceedings of ED-MEDIA 2023, in printing

本稿はラーニングアナリティクスに基づく学習計画作成支援システム”MAI Helper”における、学習計画作成機能を使った8名とその他の学生と比較して、学業成績や、実際に自分で作成した計画通りに学習をしたのか評価したものです。

学業成績は実際に、この機能を活用した学生の方がよかったことや、リフレクションでもメタ認知に関する発言が多かったことが示されています。もしご興味がありましたら、お読み下さればと思います。

他にも時勢のこともあってか、生成系AIの発表もありました。レビューしたものが多いですね。聴講してみると、人文社会科学系の利用はまだまだなのかな?という印象を受けています。医歯薬、理工系のような答えがあるようなものでの活用が多いですね。レビューでも実際、そうなっていました。まあ、それだと、「まあ、そうかもな」という感じですね。とびっきり、「マジで?すげー!!」といった印象もなくというところでしょうかね・・・

生成系AIの話題は尽きませんが、今回の発表、いろんな記事、論文、講演を聴いても、「そりゃ、そうだね」という話が多くて・・・教育工学って、これまでいろんな新しい技術が出てくる度にその是非や効果、注意点の議論ってずっとしてきました。その範疇を越えるものは何もないというのが今のところの私の印象です。私自身も「ちょっと賢い論文検索エンジン」と思って使っています。実際、自分の関心にあっているのかどうかは論文を自分で読んでみないとわからないところも多いので。とはいえ、関係ない論文を読む労力も減らしたいわけなので、その中道をいっている検索エンジンなのかなと。教育利用の中身として「そういう使い方はあるのか!」というのは確かにありました。

ですが、別に教育工学が「お山の大将」気分でいるわけではなく、教育工学が今まで貫き通してきた(と私は信じている)、新しい技術の「光と闇」に目を向けないわけじゃないです。最近、ニュースになっている、脈拍で集中度でしたっけ?何か測るというお話に対しても「管理教育を・・・」といったご意見もあるようなのですが、私自身は教育委員会や学校は、新たな技術に対しては懐疑的に感じているところが多いので、大学や企業以上に慎重だと思います。私自身も教育委員会や学校の先生とお話していても、大学や企業が考える以上に冷静、かつ慎重で、丁寧に話を進められるので安心をしています。むしろ、こういう技術をどういう形で使っていけば生徒さんのプラスになるのか、いろんな方々と議論をする方が生産的だなと思っています。どうしても心配なら、第三者委員会をつくって、定期的に授業を形成的評価する場もあってもいいのではないかな?と思います。それも授業やテクノロジーをつぶす場ではなく、生産的議論になる場として成立することが望ましいと思います。

ただ、情報系と教育系の中間の研究をしている身としては、何かを装置を身につけないと行けないといっている状況ではその技術の普及はまだまだかなと感じています。たとえば、VR/ARや脳波関係はこれから面白い研究になるんだろうなとは思いますが、いちいち授業の時に、「脳波計つけてね」とか、VRだったら、ヘッドマウントディスプレイを授業にて、うん十人に「つけて?」いうのは「そりゃ、普及としては難しいかな」と思います。これは情報工学の研究の進展が望まれるところですが、何か負荷をユーザーに感じさせているようでは、幅広い社会実装までハードルが高いかなと思います。もちろん新しいテクノロジーを検証していく研究授業の場というのはかなり大事だと思います。社会実装まで見据えた方向性が見えてくるので。

など、いろいろ感じる国際会議で、大変勉強になりました。ありがとうございました。

あと、後輩の渡辺くん(東京理科大学 教授)と久しぶりに会って、その日の全セッション終了後に、時間が空いたので、渡辺研の博士学生さんたちとも飲みました。

帰国前日の夕飯は一緒に食べたのですが、いろいろ赤堀研究室のころを思い出しながら、熱い議論をしました。渡辺くんに指摘を受けて、「そっか!」と思ったのですが、日本で教育工学の研究者を育成している大学院が少ないと・・・うちはそのうちの1つだと。そう言われるとそうだなと思い、しっかりやらないと行けないなと思いました。うちは中国の方も多いのですが、日本に残って、バリバリ研究する研究者を育成しないと行けないかなとも思っています。

などなど、いろいろ考えることがあった1週間でした。ありがとうございました。

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