9月25日は修了式でした。うちも1名、修了生を出しました。VRを活用した日本語オノマトペ学習支援システム開発研究をした李瑭さんです。研究生を含めて、3年間、よくがんばりました。学部時代はグラフィックのモデリングに関する研究をしていたということもあり、修士ではVRの研究をしてみましょう!ということで、開発研究をしてきました。
オノマトペは日本人にとっては普通に使われますが、留学生には非常に難しいものらしく、さらに日常的によく使われるものなので、オノマトペを理解することで円滑な日本語コミュニケーションができるようになってきます。ただ、これをドリル的に学習しても、そもそものオノマトペがどういう感情に基づいて出ているもなのかわからないので、ただ単に意味だけ理解しても、うまく使えないということになります。そこで李さんは、オノマトペが想起される状況をVRで開発し、実際にそのオノマトペが使われる状況を体験し、習得支援を試みたものになります。知見としても非常におもしろく、感情生起と習得の関係を分析したりしています。
Li, T., Geng, X., and Yamada, M. (2024). Emotional Evocation in Virtual Reality: Evaluating Japanese Psych-Mimetic Word Learning System, Proceedings of IEEE ICALT 2024, DOI: 10.1109/ICALT61570.2024.00070
修了前ですが、ちょっと大きなゴールとなるJournalに投稿し、修了しました。山田研究室では修了前にどこか論文を投稿していくということをやっています。国内外問わず、この修士の間に精一杯がんばってやってきたことを修士論文の他にも論文誌というところに出して、社会還元していく、これがとても大事なことになります。まだ結果はわかりませんが、いい成果が出ることを願っています。
就職先はIT関係企業ということで、私ももともとそういう企業にいたので、いろいろ入ってからの過ごし方を話しました。でも、山田研究室は厳しいということで有名ですので、ここでやってきた努力、活動、行動を忘れないでいけば、きっとがんばっていけるはずです。そうなるように、大学院にしろ、企業にしろ、どこに出ても恥ずかしくない人材育成を目指して、研究指導しています。ここでやってきたことを忘れないように、がんばってくださいと声をかけました。
今後、ますますの活躍をお祈りしたいと思います。