九州大学 山田研究室

学生が投稿していたSTEM教育×ラーニングアナリティクス研究論文が通りました

2020年03月11日

うちの学生が投稿していた論文2本目が採録になりました!これも採録までなかなか道のりが長かった・・・

Chen, L., Inoue, K., Goda, Y., Okubo, F., Taniguchi, Y., Oi, M., Konomi, S., Ogata, H., and Yamada, M. (2020). Exploring Factors that Influence Collaborative Problem Solving Awareness in Science Education, Technology, Knowledge and Learning, in printing. https://doi.org/10.1007/s10758-020-09436-8

この論文では、STEM教育(といっても、Mが弱め)において協調的問題解決学習のアプローチでインストラクショナルデザインを行い、その中にM2Bシステムを組み、その効果を検証したものです。知識習得が促進されたのかどうかを検証するだけではなく、協調的問題解決意識と知識修得の関係や、知識習得がよく進んだ生徒とそうではなかった生徒で、協調的問題解決意識がどう違うのかも見ています。さらに特徴的なグループワーク中の発言も分析しています。これ、結構な労作なんです。

これは福岡県立糸島高校で実証したケースなのですが、本論文に関する研究をしていた時期も緒方広明先生が京都大学へ行くことが決定して、てんやわんやしていた時でしたが、緒方先生が転出後でも、九州大学で行っているラーニングアナリティクスをどう初等中等教育へ展開していくか、検討していました。あの時からスタートしていた研究プロジェクトですね。2年くらい前のデータですかね。何気にパラで、高校向けのラーニングアナリティクスを早くから進めてたんですね。

今、スタディログの活用とか、GIGAスクール構想など出てきていますが、まさに本論文や昨年11月に通った論文で書かれていることはスタディログ活用、GIGAスクール構想に合致する部分で有り、これらを福岡県がアピールすればいいと思うんですけどね。ソフト面、実践面は実績があるので、あとは環境です。教室環境にWiFiを通すこと。これができれば、いろんな事業を進んでできると思うのですが、福岡県はどう考えますかね。なかなか福岡県はICTを活用する教育を進めていても、まだ表示装置としてのICTから脱却できている取り組みがほとんどないです。全国に向けて発信力のある大きなことができると思うのですが・・・

これらの研究知見も踏まえて、様々な教科で目指していることに合わせて、インストラクショナルデザインとラーニングアナリティクスを組み合わせた研究、どんどん進めて行きたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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