九州大学 山田研究室

LAK2020@Cyberspaceにて、うちの学生が発表しました

2020年03月30日

ラーニングアナリティクス研究では最高峰の国際会議、Learning Analytics and Knowledge 2020にて、学生がPractitioner sectionで発表をしました。Research sectionでチャレンジしたいところですが、ネタから考えて、実践研究の位置づけでもありましたので、まずはPractitioner sectionでやってみて、次はいけそうならResearch sectionでチャレンジしてみたいですね。

今回は当初、フランクフルトで開催予定でしたが、世界的猛威を振るっている新型コロナウィルス感染症の広がりによって、JSET春季全国大会に引き続き、Zoomによるオンライン開催となりました。この状況、しばらく続きそうですね。オンライン開催は今年いっぱいくらいは続くかも・・・

ドイツは大丈夫かな?と思って欧州へ広がる前はマンハイム大学のIfenthaler先生からメールにてドイツの状況を教えてもらっていたので、問題なさそうで、行く気満々だったのですが、感染のスピードはおそろしいものがあり、このような状況となり、残念でした。

発表ネタは

Chen, L., Goda, Y., Shimada, A., and Yamada, M.(2020). Effects of In-class and Out-of-class Learning Behaviors on Learning Performance and Self-regulated Learning Awareness, Companion Proceedings 10th International Conference on Learning Analytics & Knowledge (LAK20), pp.104-106. Link to this proceedings

これは大学の授業の1つにて、授業内外において、eBook viewer “BookRoll”における学習行動で、どういう学習行動が成績や自己調整学習意識に寄与するのか検証したものです。自己調整学習意識はMSLQを使っています。

Hamada, S., Xu, Y., Geng, X., Chen, L., Ogata, H., Shimada, A., and Yamada, M. (2020). For Evidence-Based Class Design with Learning Analytics: A Proposal of Preliminary Practice Flow Model in High School, Companion Proceedings of Learning Analytics and Knowledge 2020, pp.13-16. Link to this proceedings

こちらはSIP/AIP加速研究の成果でして、Moodle、BookRollとダッシュボードを使って、高校で授業実践しているのですが、実践へラーニングアナリティクスを展開するために検討すべき観点や流れを整理したものです。ただシステムを使えば、成績が上がるということはなくて、そこに介在するステークホルダーたちがいるわけです。その方々をいかに実践へ参加してもらうべきか、それを整理したものです。まだPreliminaryなものですが、今後、いろいろ整理できればと思っています。

学生ではないですが、私が1つのチームをマネージしています、AIP加速研究の成果としてもポスターを1件発表しています。

Lu, M., Chen, L.,Goda, Y., Shimada, A., and Yamada, M. (2020). Development of a Learning Dashboard Prototype Supporting Meta-cognition for Students, Companion Proceedings 10th International Conference on Learning Analytics & Knowledge (LAK20), pp.104-106, Link to this proceedings

こちらはAIP加速研究で開発している、メタ認知を活性化させ、学習行動変容効果を期待できるダッシュボード”Metaboard”の開発について紹介しています。うちの学生、陳さんがデザインをし、基幹教育院のLu先生が開発をしました。

今回、開催されませんでしたが、Data Challenge@LAK2020にて採択された原稿もProceedingsとして出版されました。私の学生であるXuくんの他、谷口・島田研(大学院システム情報科学府)の学生さんの原稿も出版されています。

高校での実践で、マーカーの数ではなく、面積が生徒の成績に影響しているのではないかという仮説のもと、それを実証した研究、BookRollと連携した知識マップツール”BR-Map”のログを集約して、受講者の知識マップを生成、さらに類似したマップを自動的にクラスタリングしてくれるシステムの評価、学習者が学習しているタイミングや状況に応じて、授業内容をサマライズした教材を推薦するシステムの評価についても研究として行っていまして、私は評価の観点から関わっております。

Xu,Y., Geng, X., Chen, L., Hamada, S., Taniguchi, Y., Ogata, H., Shimada, A., and Yamada, M. (2020). Can the Area marked in eBook Readers Specify Learning Performance? Companion Proceedings 10th International Conference on Learning Analytics & Knowledge (LAK20), pp.638-648, Link to this proceedings

Onoue, A., Yamada, M., Shimada, A., Minematsu, T., and Taniguchi, R. (2020). Social Knowledge Mapping Tool for Interactive Visualization of Learners’ Knowledge, Companion Proceedings 10th International Conference on Learning Analytics & Knowledge (LAK20), pp.632-637, Link to this proceedings

Nakayama, K., Shimada, A., Minematsu, T., Yamada, M., and Taniguchi, R. (2020). Recommendation of Personalized Learning Materials based on Learning History and Campus Life Sensing, Companion Proceedings 10th International Conference on Learning Analytics & Knowledge (LAK20), pp.649-654, Link to this proceedings

もしご関心がありましたら、ご参照下さいますと幸いです。今後も学生さんたちの学びをよりよいモノにしていくシステム開発研究を進めていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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