新型コロナ禍はなかなか落ち着きませんね・・・落ち着きを見せ始め、いろいろ行動規制が解除されるなか、再び、感染者が増加しています。私が関わっている日本教育工学会も、秋季全国大会はオンライン開催となりましたし、私が発表参加する予定の教育システム情報学会全国大会もオンライン開催となりました。
#日本教育工学会では座席位置と自己調整学習の関係性について発表します
#教育システム情報学会ではAIP加速研究の成果として、学習ダッシュボード
#”メタボード”の形成的評価について発表します
国内では日本教育工学会春季全国大会を皮切りにオンライン学会が進められ、国際会議でもオンライン開催の流れは当分続きそうです。IEEE ICALT 2020も私の研究室から2件発表予定ですが、オンライン発表でした。現地開催ならエストニアだったのですが・・・とてもいいところで、前回、ICWLという国際会議が開催された際にいったのですが、Skype本社へ訪問もさせてもらいました。国としてIT化がかなりすすんでいる国ということで興味がありますね。さまざまな行政的な手続きがオンラインですすむという、日本ではなかなかないことで、うらやましいです。
今回、IEEE ICALT2020では下記の2件を発表することになります。2件ともにShort paperですが、もしご興味がありましたら、聞いて下さいますと幸いです。参加だけなら50ユーロらしいです。
Geng, X., Xu, Y., Chen, L., Ogata, H., Shimada, A., and Yamada, M. (2020). Learning Analytics of the Relationships among Learning Behaviors, Learning Performance, and Motivation, Proceedings of IEEE ICALT 2020, in printing
これは昨年度実施したラーニングアナリティクスの高校への展開として、数学をフィールドに、インストラクショナルデザインの1つであるARCSモデルの評価指標 Course Interest Surveyと学習ログとの関係について分析したものです。習熟度別3クラスで授業が実施されていますが、そのクラス間比較なども行っています。授業デザインと学習行動の分析はあまりされていないのですが、効果的なインストラクショナルデザインを検討する1つの重要な観点になります。これまで質問紙で評価していたものが、行動レベルでも評価することが可能となり、授業改善へのフィードバックに対して必要なことを検討することができます。
Chen, L., Xu, Y., Geng, X., Ogata, H., Shimada, A., and Yamada, M. (2020). Do Difference Instructional Styles Affect Students’ Learning on Summer Assignment?, Proceedings of IEEE ICALT 2020, in printing
これは高校における夏休みの宿題(の一部)における学習行動の分析についての発表です。データは数学のみを使用しています。夏休みの宿題って、アジア圏の文化みたいですね。欧米では、すべての国・地域がそうではないとは思いますが、休みなんだから、休むべきという考えのようです。とても真っ当な考え方ですね(笑)。ですが、査読者にそのあたり、理解してもらえなかったのですが、夏休み等長期休暇という、先生が生徒を対面にてモニターできない状態における学習行動分析をしています。今回分析対象としているデータはBookRollにて提供した夏休みの宿題の一部で、必須ではないものですが、行うことを推奨されているものです。だいたい想像がつくように、先延ばし行動が全体的にみえるのですが、それでもクラスによって特徴がありました。夏休みの宿題における先延ばし行動は予想はできますが、だいたいいつぐらいから、どのように学習しているかわかりませんでした。しかし、ラーニングアナリティクスによってこのようなこともわかりますし、この分析を参考にして、2学期の授業などを検討することができます。
今年度はオンライン学会・国際会議が続きそうですが、できることを着実に行い、実践展開ができるラーニングアナリティクス研究を進めていきたいと思います。うちの学生たちもLAK2020に引き続き、がんばって成果を出してくれています。IEEE ICALT 2020のプログラムはこちらに掲載されています。
https://icalt2020.ut.ee/program
#Dirk先生、Keynoteされるのですね。