大変ありがたいことに、Learning Analytics関係では最高峰といいますか、そのものとなりますが、Learning Analytics関係の国際会議”Learning Analytics and Knowledge”(CORE Ranking A)、ならびにHCI関係の国際会議”HCI International”(Google Scholar Matrix #19 in Human Computer Interaction)に投稿していた研究発表が採録されました。査読者のみなさま、ありがとうございました。ハイレベル国際会議に通すのはかなり大変なのですが、みなさんとの共同研究で、知恵を出し合って、いい成果を出すことができました。
Learning Analytics and Knowledge
Boxuan Ma, Li Chen, Xuewang Geng and Masanori Yamada (2026). “Understanding Study Approaches in E-Book Logs and Their Relation to Metacognition and Performance”, Proceedings of LAK 2026
この内容は馬先生、耿先生、陳先生との共同研究で、本研究は、大学で使われるデジタル教材配信システム”B-QUBE”の閲覧ログから、学生がどのように勉強しているかを分析したものです。単に「どれだけ読んだか」ではなく、「どのページを、どんな順序で、どれくらい見直したか」といった行動をもとに、学習の進め方を3つのタイプに分類しました。その結果、時間を多くかけて何度も行き来する学習よりも、重要なページを意識して計画的に読む学習の方が、テストや試験で良い成績につながることがわかりました。また、行動ログによる分析は、アンケートによる自己評価だけでは捉えにくい学習の実態を補えることが示されました。この成果は、学習支援システムや教育現場での効果的な指導方法の改善に役立つと期待されます。
HCI International
Masanori Yamada, Wataru Aiura, and Shogo Fukushima (2026). eeing, Speaking, and Caring: Exploring Picture-Book Storytelling Skills in Virtual Reality for Childcare Students, Proceedings of HCI International
本研究は、保育士を目指す学生が絵本の読み聞かせを練習できるVR(仮想現実)システムを開発し、その学習効果を調べたものです。VR空間に子どものアバターを登場させ、学生が絵本を読み聞かせると、声の大きさ、読む速さ、姿勢、視線などが自動で記録されます。33名の学生のデータを分析したところ、読み方の特徴によっていくつかの学習タイプに分かれることがわかりました。さらに、保育教育の専門教員が結果を確認し、声の強さや子どもへの視線といった数値データは、読み聞かせの上達度を客観的に評価する指標として有効であることが示されました。
Xuewang Geng, Mamiko Eto, and Masanori Yamada (2026). Generative AI-Driven Virtual Reality for Health Consultation Training in School Nursing, Proceedings of HCI International
本研究は、養護教諭を目指す学生が、子どもの健康相談を練習できるAI搭載VRシステムを開発し、その学習効果を調べたものです。VR空間の保健室で、学生は仮想の子どもアバターと会話しながら相談対応を行います。アバターは性格が異なり、会話の進み具合に応じて「信頼度」が変化する仕組みになっています。実験では、相談中の発話内容や行動に加え、心拍や皮膚反応などの生体データも計測しました。その結果、相談がうまく進んだ学生は緊張が安定し、自信の向上も見られました。一方、対応が難しいケースでは強いストレス反応が確認されました。本システムにより、これまで再現が難しかった多様な子ども対応の練習と、客観的な技能評価が可能になることが示されました。
Kohei Ozaki, Xuewang Geng, and Masanori Yamada (2026). Promoting Career Self-Regulation in High School Students Using a Career Simulation Game, Proceedings of HCI International
本研究は、高校生が将来の進路について主体的に考える力(キャリア自己調整)を育てるため、キャリア体験ゲームを用いた学習効果を調べたものです。生徒はタブレット上のシミュレーションゲームで、進学や就職などの人生イベントを疑似体験し、その結果を振り返ります。274名の高校生を対象に、ゲーム中の行動履歴や振り返り内容、関連教材の閲覧記録を分析したところ、ゲーム内で自分の行動を振り返るほど、進路情報を調べたり、将来計画をノートに書いたりする行動が増えることが分かりました。これにより、キャリア体験ゲームは、高校生が自分の将来を考え、具体的な行動につなげる学習を促す有効な方法であることが示されました。
しかし、尾﨑先生、ハイレベル国際会議、初挑戦で通りましたね!!すばらしいです。今後も期待しています。
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ほんとみなさん、頑張ってくれました。ありがとうございました。すばらしい成果になったと思います。発表に向けて、着実な準備、また平行して、本内容に関する研究を進めていきたいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。




