とうとう、第10回になるんですね。第10回大学教育セミナー「『学びの場』に向けた大学図書館の再構成を考える―学習支援促進のための三大学連携事業の中間報告」を12月8日(土曜日)13時から開催します。文部科学省の平成22年「大学図書館の整備について(審議のまとめ)」にも書かれていますように、大学図書館を「学びの場」として再構成していくことが望まれています。ここ数年で、大学図書館内にはラーニングコモンズを中心とした、利用者が大学図書館のリソースを活用して、議論など活発に学習することができるスペースが作られてきています。しかし、「学びの場」として変えていくには、いろいろ考えなければならない課題も数多くあります。これは大学図書館職員だけの問題ではなく、教員も、学長や副学長などの上層部も真剣に考えなければならないことだと思います。
本年度から金沢大学は、名古屋大学、静岡大学の図書館と連携した、「学習支援促進のための三大学連携事業」をスタートしました。1つの大学だけではなく、大学間で連携して、学習支援について考え、実行していく大学図書館を目指していこうというものです。まだスタートしたばかりなので、中間報告の位置づけで本セミナーを開催します。また基調講演として、同志社大学 学習支援・教育開発センター事務長の井上真琴さんをお招きし、井上さんが関わって、実践されてきたラーニングコモンズを中心とした授業実践、そこから見えてくる大学図書館員に求められる学習支援力、さらに同志社大学で新たにできるラーニングコモンズについてもお話頂けるかと思います。私自身、コーディネートをして楽しみにしております。
教員側も、現在、求められている「学びの場」としての大学図書館と教育との関わりについて考えて頂きたいと思っています。多くの方のご参加を楽しみにしております。下記にお申し込みのフォームへのリンクがありますので、そちらをクリックして頂き、お申し込み下さい。なお、資料のみのご要望についてはお断りしております。
どうぞ宜しくお願い致します。
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第10回大学教育セミナー
「『学びの場』に向けた大学図書館の再構成を考える―学習支援促進のための三大学連携事業の中間報告」
開催日時:2012年12月8日(土曜日) 13時00分~17時30分
会場:金沢大学サテライトプラザ3階集会室
主催:金沢大学 大学教育開発・支援センター
共催:金沢大学附属図書館
後援:名古屋大学附属図書館、静岡大学附属図書館、大学コンソーシアム石川(予定)
概要
近年, 大学図書館は大きく変化してきています.研究資料, 文献の保存と提供, ならびに文献検索などの情報検索技術を中心とした情報リテラシーの育成という従来の役割から, 学習支援の場として, 学生の学習に対して積極的に関与するという変化です. 学習支援の場として大学図書館は近年, ラーニング・コモンズという学習支援環境を構築し, 注目され始めています. しかし, どのような内容で, どのように学習支援すべきなのか, 現状では議論が進行中です. これらの問いにこたえるためには, 学習という概念を見直し, 検討する必要があります. 本セミナーでは同志社大学 学習支援・教育開発センター事務長 井上真琴氏をお招きし、図書館職員に求められる学習支援に関する能力、井上氏の実践について、教育に貢献する大学図書館像についてご講演頂きます。また6月に締結した金沢大学、名古屋大学、静岡大学の3大学図書館の学習支援に関する連携事業の中間報告を行うとともに, 大学図書館が目指す学習支援について積極的な議論を行います。
スケジュール
13:00 開会の挨拶
13:10 開催趣旨説明 山田政寛(金沢大学 大学教育開発・支援センター 准教授)
13:15 基調講演
井上真琴 氏(同志社大学 学習支援・教育開発センター 事務長)
「大学図書館員が持つべき「学習支援力」とは何か?
-情報リテラシー教育を焦点にして-」
14:00 休憩
14:15 報告(各30分程度)
―名古屋大学 岡部幸祐 氏(名古屋大学附属図書館 情報サービス課長 本センター客員研究員)
「学びのスキルとしての情報リテラシー -ILI-L育成事業が目指すもの-」
―静岡大学 加藤憲二 氏(静岡大学附属図書館長 理学部地球科学科 教授)
「英国ウォーリック大学の学習支援と静岡大学の現況」
―金沢大学 守本 瞬(金沢大学附属図書館 情報サービス課 専門職員)
「金沢大学附属図書館の学習支援 ~ラーニング・コモンズを中心に~」
15:45 休憩
16:00 質疑応答・パネルディスカッション
17:25 閉会挨拶
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多くの方のご参加をお待ちしております!!
お問い合わせ先
金沢大学 大学教育開発・支援センター 准教授
山田政寛 mark [atmark] mark-lab.net