金沢大学ラーニングコモンズの紹介をします。しいの木迎賓館に引き続き、私も設計の一部に関わらせて頂きました。またEduce Technologyの山内先生@東京大学にもコンセプトとゾーニングでお世話になりました。ありがとうございました。
増築したり、新しい建物を造るほどの予算はなく、既存の図書館の中を改築するという形となりました。それでも良いものができたと思います。
これが可動式の机や椅子が設置された学習空間です。いろんな形態に机を組み合わせることができます。まさに協調学習を行うための空間で、共同の知を創り上げることを目指したものです。
授業でも使用することができますが、主な利用は授業ではなく、学生が自主的に集まって、作業する場になっていますし、授業中も他の利用者を閉め出すようなことはしません。むしろ立ち見の学生が出てくれたらうれしいと思いますし、それを狙いたいです。
個別のグループで使用できるホワイトボードも用意しました。またプロジェクターとスクリーンも3つ用意してあります。スクリーンは備え付けを考えていましたが、机は可動式ですし、周りの状況でどこに設置するか変わると思いますので、備え付けでなく、持ち運びするものにしてあります。
あと、グループ学習をすることを前提にした空間ですので、WIVIAを用意しました。無線でプロジェクターに接続できるのはもちろんですが、グループメンバーのパソコン画面を最大4人までですが、同時に投影するすることができます。無線接続になるので、このあたり、本学の学生はコンピューターの操作能力がやや弱いので、不安ではありますが、これはいいツールになると思うので、私も積極的に使用したいと思っています。
2階(入り口階)にはカフェができます。お店の名前も募集したところ、「ほん和かふぇ」という名前になったそうです。ここもプロジェクターとスクリーンが用意されています。スクリーンは電動で、備え付けです。ここではサイエンスカフェや気軽にコーヒーを飲みながらできるゼミなどができるように考えています。
前はここでは新聞と海外の番組を見ることができるスペースだったのですが、その機能も引き継いで、テレビも新聞も見ながら、カフェを楽しむことができます。メニューも充実しています。コーヒーも150円から飲むことができ、学生価格になっています。コーヒーだけではなく、紅茶、抹茶ラテ、ジュースなど飲むことができます。他にもケーキやちょっとしたサンドを食べることもできます。1.5Lのコーヒーも用意してくれます。何かイベントをする時にでも気軽にお願いできそうですね。サンドとコーヒーのセットで400円は安いですよね。
さてさて、あとは学習支援ですね。ココが胆です。学習支援策とツールの増強、学習支援者育成の問題ですね。何を学習支援するか、いろいろアイデアはあるので、ここは図書館の皆様とお話をしないといけないですね。大きな課題は1人で学習したい人とこのような学習空間との共存が図書館では考えていかないといけないのですが、本学図書館は2階、3階が吹き抜けになっておりまして、音が響くかもしれない・・・と心配ですね。でも、静かに学習する空間から脱却することを目指しているわけなので、試し試しでやっていくしかないですね。ここは。