「ラーニング・コモンズ 大学図書館の新しいかたち」を頂きました


名古屋大学附属図書館事業部 加藤部長より「ラーニングコモンズ 大学図書館の新しいかたち」を頂きました。ありがとうございました。

この本は科研費の調査によってまとめられた報告と海外のラーニングコモンズに関わる論文の翻訳版がセットになったものです。ラーニングコモンズの過去と未来を問う論文や論説が掲載されています。特にアメリカのラーニングコモンズの現状と問われていることを把握するのに良本だと思います。

アメリカのラーニングコモンズの形態がそのまま日本のラーニングコモンズに適用することはかなり難しいですが、ラーニングコモンズは大学の文化が強く反映されるものだと私は考えています。日本国内であっても、他大学で行われている学習支援や空間設計が自学に合うかというとそうではありません。しかし、数多くの事例を知り、自学の現状を知った上で、何ができるのかを考える大きなヒントに本書はなるように思います。

最後の章には日本大学の小山先生が日本国内のラーニングコモンズの調査結果の報告をされています。恥ずかしながら本学のラーニングコモンズの情報も掲載されていますね。ありがとうございます。また後書きには竹内比呂也先生による「ラーニングコモンズを超えて」がありますが、「・・・今日の大学教育、あるいは大学のミッションとどのように関わっているのか。これに対する答を、今の日本のラーニングコモンズから見いだすことは難しい」という一文はぐっときますね。耳が痛い部分ではありますが、日本のほとんどのラーニングコモンズ、図書館ではそうなのかもしれません。香港、シンガポールの大学図書館への訪問調査でもわかったことですが、香港・シンガポールの大学図書館の方々は大学図書館の教育への貢献をしっかり明記し、学習への関わり、どういうサービス提供を教員や学生にするのか、説明できるというこということでした。サブジェクトエキスパートとして勤務する図書館職員さんもいらっしゃいました。

今、日本は教養教育を始め、さまざまなところで教育改革が叫ばれています。既に実施に向けて、数多くの大学が動いているかと思いますが、大学図書館も、大学の教育改革において、どういう役割を果たすのか、意識し、明示していかなくてはいけないのだと思います。

参考になるご著書をいただきまして、ありがとうございました。