九州大学 山田研究室

会社時代の先輩が講師で来てくれました

2012年01月25日

私のセンターが主催している学生・学習支援研究会に私の会社時代の先輩が講師で来てくれました。テーマは「大学と企業での学びの接点」です。

世の中、なんとか基礎力とか、学士力とか言っているのですが、それらはどこまで求められているものなのか?そもそも理想論を言っているだけであって、過度に騒ぎすぎなのではないか、などいろいろ疑問があり、コンサルでもない、人事部でもない、現場の方に来て頂いて、お話を聞きたかったのです。

そこで私の会社時代の先輩に来て頂けることになり、研究会を開催しました。教育工学の研究でも出てくる言葉もあり、大変わかりやすかったです。内省、自己成長、メタ認知、意図的学習・偶発的学習のお話から、使命感、適応力、理不尽な環境で生き抜く力(とある状況において「理不尽」であるというラベルを貼るかどうかは自分次第という思考)、目の前のことを「がむしゃら」にする若手が減ったなどのお話もありました。

この話はぜひ本学学生にも聞かせたいと思い、ラーニングコモンズのオープンスタジオで学生向けの研究会でもお話頂きました。

スタイルとしてはフリーディスカッション形式で、最初から質問を受けつける形式という、今まであまりなかった形式でとまどいを受けた学生もいましたが、私の授業を受けてくれていた学生から口火を切ってくれて、盛り上がりました。先輩は転職も2回されていますし、その転職の契機に関するお話から、就職活動における文系・理系の違い、「人事部という部局があるのに、なぜ人材育成の企業があるのか?」といった素朴な質問、いろいろありました。学生の刺激になり、これからの学生生活の過ごし方、就職活動で意識すべき点、また今年度で卒業してしまう学生には、卒業後のキャリアの考え方など、いろんな収穫があったと思います。

教職員向けの研究会でも、参加された先生から「こういう現場の方と話をして、大学の教育を考える機会、振り返りは大切」という感想も頂き、来年度は2人くらい、現場の方をお呼びして、お話頂こうかと思っています。なかなか現場の方はお忙しく、難しいのですが、なんとかこの機会を作りたいですね。そして、学生にも聞かせたいです。

私は、最近、めったに出ない先人の例を出してきて、きれいな言葉で人材育成論が語られているように思います。また、コミュニケーション、コラボレーション、非常に大切ですが、これらが自分にとって厳しい壁にもなり、ストレスになるということもあることを知らず、求める学生が増えてきているように感じます。現場ではハラハラすること、泥臭いこと、思い通りにならないことなど、いろいろあるのです。学生に希望は持って欲しいですが、現場というのがどういうものであるのか、という現実もしっかり知る必要はあるのです。

是非、来年度もやりたいですね。
もう年末ですね。今年も残すところ、1週間ほどですか。今年も長かったようで、短かったようで・・・年末になっていろんなゴタゴタした会議が入ってきて大変です。授業は無事に年内は終わりました。

 

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