九州大学 山田研究室

JSET論文誌「大学教育の改善・FD」が発刊されました

2013年01月28日

九州大学にきて、1か月が経とうとしています。建物が来年、変わるということで、この1年は段ボールと過ごすことになりそうです(笑)

すでに何人の方から、こちらへ訪問したいというお話を受けております。段ボールがテンコ盛りの研究室ですが、ぜひお越しください。とりあえず、机、会議卓、ちょっとした本棚はそろいましたので、研究等業務はできるようになりました。とりあえず安心しました。

ところで私が特集号幹事として関わりました、日本教育工学会論文誌特集号「大学教育の改善・FD」が発刊されました。特集号幹事団の先生方、特に副委員長を務められた村上先生(京都外国語大学)、お疲れ様でした!!ありがとうございました。

村上先生と私で、解説論文を書かせていただきました。村上先生には重ね重ね、お礼を申し上げたいと思います。

村上正行・山田政寛(2012) 大学教育・FDに関する研究における教育工学の役割, 日本教育工学会論文誌, 36(3), 181-192 https://mark-lab.net/wp-content/uploads/2013/01/JSET_mun_yd_2013-1.pdf

このテーマについては、全国大会でも椿本先生(公立はこだて未来大学)・渡辺先生(首都大学東京)が中心に課題研究として取り上げられてきましたが、研究として進めていくことは大変難しいものがあります。特にFDというのは難しいですね。今回、採録された論文でもFDに関するものは1件、京都大学の田口先生たちの資料論文のみでした。教育改善というのも、本来は「どう『改善』されたのか?」ということが明確でないと、このテーマに合わないことになります。これがこのテーマにおける研究を難しくさせていることでもあると思います。難しい・・・FDや大学の教育改善に関わっているセンターにいる教員としては、論文のクオリティは良いのですが、このテーマの論文として大教センター等で勤務する教員にうまく伝わらない論文もあるように思いました。そこは1つ残念だったように思います。

しかし、このテーマについて、日本教育工学会が論文という形で特集したという動きは重要で、今後、高等教育に関する研究が増えていく契機になっているように思います。私が思うに、大学教育の改善・FDというのは、業務、あるいは実践として進められてきているように思います。今後、「研究」としてどうしていくのか、研究手法、評価方法など議論が重ねされていることを期待したいと思います。

さて、次号は私が副委員長です。次号の特集は「情報化社会におけるインフォーマルラーニング」になります。インフォーマル・ラーニング、ノンフォーマル・ラーニングが対象となった特集号となります。投稿締め切りは2月6日、最終原稿締め切りは2月13日までとなります。この領域にご関心があり、研究を進められているみなさまはぜひご投稿ください。

どうぞよろしくお願い致します。

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