ちょっとGoogle Classroomを触ってみた


GoogleClassroom_1とうとうGoogle classroomが使えるようになりました。私は研究もそうですが、授業でも、Google+やFacebookなどのソーシャルメディアを使っていますが、どこまでのGoogle アプリとの連携が可能なのか?という点で見てました。

大きな特徴はGoogle Driveで課題の機能が実装されているところでしょうか。課題を設定するときも、提出するときも、Google Driveで管理できます。提出数、未提出数も管理することができます。配付資料も、学生に編集権限を与えるかどうか、個人配布設定をするかどうか(生徒のDriveに配布資料のコピーができる)などの設定もできます。また、映像コンテンツを使いたい場合はYouTubeの映像を簡単に取り込むことができます。もちろん、Driveを使わなくても、通常の課題ファイルをDriveにアップロードし、共有することもできますし、外部のシステムへのリンクを張って、課題の設定することも可能です(Driveの機能で課題管理しないと提出・未提出のカウントはできないようです)。
Google Driveを中心とした課題管理ツールというようなイメージです。Google Driveを使い倒す場合は有用なツールといえます。

GoogleClassroom_2今後、期待したいところは(あくまで大学の授業で使いたい私の視点ですが)

1:外部ドメインの学生なども受講者登録したい
現在、Google Apps for Educationで登録しているドメイン外の人たちを受講者登録できないようになっています。私は自分のドメインで取ってしまっていて、kyushu-u.ac.jpでは取っていません。なので、九大の学生を登録できないというのが痛いところです。また、近年、Open Educationが広がっていますので、外部の教育リソースを使って、大学外の人たちも含めた教育プラットフォームを求める場合は現在のGoogle Classroomは不向きでしょう。

2:csvなどで受講者を一気に登録したい
現在の受講者登録は、自分の連絡先リストを読み込み、登録する(招待)方法になっています。さらに、受講者側がその招待に応じないと登録が完了しません。私はGoogle+で授業のコミュニティを作ってやっていましたが、大学1年生でもパソコンをちゃんと使えない学生はいるので、強制的に登録させる仕組みがあった方が望ましいでしょう。

3:Google+との連携を!
Drive、YouTubeとの連携はいいのですが、Google+など、協調学習など学習活動を直接的に支援するツールとの連携がほしいところです。現状はここの連携がなされていないというのが辛いですね。Google+ APIを使って開発をする方向で考えるしか、現状はないと思います。様々なアプリが既に提供されているので、数多くのアプリとの連携を今後は期待したいところです。

まだまだ現場の声を聞いて、いろいろ機能充実や改修もされていくように思いますので、今後の展開に期待というのは間違いないように思います(そう信じております)

現在のところ、もしグループ活動も含めてシステムで支援したい場合は、MoodleなどのLMS上Google Driveを使うという方法が今のところは良いかもしれませんね。Moodleでは、Google Driveと連携できますし、Google doc repositoryがサポートされていますので、良いかと思います。

私の研究の関係では、学生の日常的なツールの1つであるFacebookで管理できるLMSを考えるというのも有りかなと思っています。Moodle上でFacebookを動かすというのもありますが、Facebookの授業利用研究を3年やってきた私としては、Facebook上でMoodleを動かすのが望ましいだろうという研究知見が得られているので、その方向で考えたいですね(このあたりで同じことを考えている研究者の方がいれば、一緒にしたいですね)。

ただ、Facebookについては、プライベートでの利用にとどめたいと考えている人もいるので、Gmailのメールアカウントを持っている学生も多いので、Googleのプラットフォームも有用なプラットフォームであることは間違いないです。

9月の学会発表では5件の発表があります


9月に国内の学会、教育システム情報学会、日本教育工学会の全国大会が開催されます。私が関係しているものとしては5件の発表があります。

松田岳士, 齋藤裕, 合田美子, 山田政寛, 加藤浩, 宮川裕之(2014) eラーニングにおけるピアサポートの試み―DSTコンテンツ提示の可能性―, 教育システム情報学会第39回全国大会講演論文集, 印刷中

合田美子, 山田政寛, 松河秀哉, 畑 耕治郎, 安浪誠祐 (2014) 探求の共同体と自己調整学習理論にもとづいた統合的な協調学習支援システム(C4)の開発と評価, 教育システム情報学会第39回全国大会講演論文集, 印刷中

山田政寛, 合田美子, 松田岳士, 斎藤裕, 加藤浩, 宮川裕之 (2014) 講義型授業における課題遂行先延ばし行動と自己調整学習の関係性について, 日本教育工学会第30回全国大会講演論文集, 印刷中

江藤真美子, 山田政寛(2014) 養護教諭を対象とした健康教育におけるICT活用に関する調査-小学校を対象としたヘルスリテラシー育成のためのICT活用教材開発に向けて-, 日本教育工学会第30回全国大会講演論文集, 印刷中

兵藤健志, 天野絵里子, 森玲奈, 山田政寛 (2014) 大学図書館員を対象としたアクティブ・ラーニング支援スキル育成ワークショップに関する評価インタビュー調査の結果から, 日本教育工学会第30回全国大会講演論文集, 印刷中

もしよろしければ、ご覧ください。よりよい研究にしていくために、コメントをいただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

図らずもBest Paper Award


IMG_8918まったくの驚きなのですが、今、参加しているInternational Conference on Web-based Learning (ICWL) 2014@Tallinn, Estoniaで、Best Paper Awardを受賞しました!!

今朝、ホテルで朝ご飯食べていたら、香港からの研究者の方で、昨日、私がチェアをしたセッションにいた方が私に声をかけ、「あなた、Best Paper Award受賞したので、Local Committee Chairのマート先生に声をかけて、賞状をもらってください」って言われました。

Workshopのセッション後のCoffeeブレークのときに、授賞式。本当にありがとうございます。受賞対象は

Yamada, M., Goda, Y., Matsukawa, H., Hata, K. & Yasunami, S. (2014). What Psychological Factors Enhance a Language Learning Community? Toward Effective CSCL Design for Language Learning Based on a CoI Framework, E. Popescu et al. (Eds.): Proceedings of ICWL 2014, Lecture Notes in Computer Science 8613, 43-55. Springer International Publishing Switzerland

IMG_8922です。Full paperの採択率は、23 %でした。SpringerのLecture Noteシリーズに掲載されているので、採択率はかなり厳しい数値になっています。協調的な言語学習環境のデザインに”Community of Inquiry” Frameworkを適用し、開発を行ったシステム(”C4″)効果について形成的評価を行った結果を記述した内容です。授業外の評価も、もうちょっと長期的に今後行っていきたいなと思っています。本プロジェクトに関わってくださった合田先生@熊本大学、松河先生@大阪大学、畑先生@大手前大学、安浪先生@熊本大学、開発にご協力くださいましたスパイスワークスのみなさまに感謝いたします。また、ICWL 2014のReviewersのみなさんにも感謝いたします。

この科研は、扱うメディア、テーマが少し変わりますが、継続分が取れましたので、もっとより良いものにし、よい研究にしていきたいと思っています。

前期が終わって


本年度は基幹教育のスタートです。その前期がとうとう終わりました。はぁー長かった・・・5月24日に開催しました基幹教育キックオフシンポジウムでもありました通り、基幹教育セミナー、課題協学が新らたな1年生必修向け授業として追加され、スタートしております。授業も1年生は、週1回の基幹教育セミナー以外は5限がなく、4限で終わり、予習・復習に割り当てられるようにしてあります。

基幹教育セミナーは1クラス23名程度で行われ、学部混成でクラス編成されています。「大学の学びとはどういうものか考える」ことを趣旨で開講されているものです。知識習得型の学習を小中高でたっぷりしてきた学生さんに対して、これまでの学習観を変えてもらい、自分がやりたいこと、目指したいことを、学生同士のトークや内省を通じて、考えてもらう。その結果をプレゼンテーションしてもらいます。また、毎週、1週間、何があったのか、その日のセミナーを受講して感じたことを書いてもらい、教員は毎週、コメントを書いて、返します。

課題協学科目は、1つのテーマについて、様々な研究領域から学び、領域横断的な見方を学ぶものです。基本的にはミニ講義、グループワーク、発表を1セットにして回していくものです。2コマ連続で、1つのテーマに3名の先生がつきます。1人の先生につき4週間(8コマ分)担当します。私がコーディネーターを務めたグループでは「社会の形成と価値観の共有」というテーマで、情報としての歴史資料 -歴史からみた「日本」社会-(歴史学)、ソーシャルメディアで新しい社会をデザインする(芸術工学)、これからの人材が「社会」をつくる〜来る時代を支える人材育成を考えよう〜(教育工学)の3つのテーマで構成し、行いました。

試行授業も昨年から行い、授業デザインしてきましたが、良い点、悪い点もいろいろ出てきております。今年度、来年度は形成的評価の段階ですので、授業のリデザインはされていくと思います。

私が前期行った感想としては
・授業内容としては意義はかなり高いが、1年生にはその意義を理解するには難しいかもしれない(この授業の意義、有効性を理解できるのは、2年生後期か3年生かな)。

特にセミナーの方は、実際に企業就職した入社3年目くらいまでの社員が受講する研修レベルなので、かなり価値があるのは確かです(実際に企業で働いていた私が言うので、それは間違いない!)。企業ではこの手のセミナーに数十万、百万円単位で出してまで行われるくらいのものです。その価値を1年生がわかる形で伝えるスキルが教員には求められると思います。私は企業時代の体験など、具体的な事例を挙げて、わかるように工夫はしました(が、伝わったか、不明です(笑))。トークのテーマは若干難しいと思うので、来年度はいくつかのテーマを考えておいて、選べるようにしておきたいと思います。

・多様なコミュニケーションスタイルを経験させても良いかもしれない

基本的にプレゼンとトークがコミュニケーション形式として取り入れられていますが、ディスカッション、ディベートも取り入れても良いかもしれませんね。ディスカッションでも、1つのテーマについて複数人でグループを組み、調査を調べ、グループ外の人たちとテーマについてディスカッションするという、私は金沢大学の時に行っていたのですが、これは大変効果がありました。グループ内でコラボレーションし、グループ外では認知的な学習活動を行うといったことです。あまり内容理解に重きをおかず、コミュニケーション形式の使い分け、グループ内での分業方法、それら学習活動にフィットするツールの使い方を学ぶことができるので、良いように思いました。

前期の反省を活かし、授業改善を行って、よい授業にしていきたいですね。セミナーは前期のみですが、後期は再び、課題協学があります。がんばります。あと、研究とのバランス。前期は慣れもあるので、研究活動は多少遠慮したところがありますが、研究はもっと積極的にやっていかないといけないと、より実感しました。セミナーも課題協学もですが、研究内容はコンテンツですので、コンテンツが充実してないと学生も離れていきますね。教育と研究のバランスは半々がちょうどいいですね。