一つの節目:BEATが終わる


私がお世話になっていた、東京大学 大学院情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座(BEAT)が、この第3期(でしたっけ?)で終わるとのことです。今も、別件で東大に行く機会があり、山内先生とお話させて頂く機会があり、大変残念ではあるのですが、山内先生のことですから、なにかおもしろい、新しいことをスタートさせていかれるのだと思います。「次、何があるんだろ?」という期待感も同時にありますね。この日本で、教育工学・学習科学の分野が、いろんな研究分野の人たちに着目されるよう、広がるきっかけとなった大きなプロジェクトだったと思います。今、1つ、このプロジェクトの役割を終えたと考えればよいのでしょうか?

私は2006年から2009年の第2期に特任助教としてお世話になりました。中原淳先生からお声掛け頂き、「なりきりEnglish!」、「Conomi+」、BEATではないですが、山内先生の科研費の研究「IDO」の研究プロジェクトに関わりました。特にシステムデザインについて担当しましたが、「Conomi+」から全体的なマネジメント的な部分も経験しました。私は博士課程の2年生の頃から特任助教として関わってきたのですが、博士論文の執筆の中、東大のプロジェクトをやっていました。大変でしたが、本当に勉強になり、充実した時間でした。北村先生@東京経済大学、重田先生@大総センター、松河先生@大阪大学との出会いもありました。山内先生の博士課程学生の森玲奈さんも重田先生、松河先生、私と同世代で、77年世代が多かったイメージです。同じ世代、近い世代の方が多く、楽しかったです。スタッフの佐藤さなえさんにも良くして頂きました。私は事務作業も苦手で、細かいことも覚えられず、お手間をお掛けしていました。それなのに、何回も親切にご対応頂きました。ありがとうございました。

BEATのプロジェクト
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/archives/beat/projects/index.html

メーリングリストのBEATINGの編集担当もしました。私は細かい仕事が苦手で、北村先生に細かいチェックをしてもらって、Wordのコメントや修正で真っ赤になったことも懐かしいです。BEATINGは本当に影響力があると思いますね。教育工学・学習科学で扱う理論や研究、実践について、これから教育工学を学びたい学生さん、企業の方、現場の先生など研究をされていない方へわかりやすく説明をし、広く教育工学・学習科学の知見を広げる大きな役割を担ってきたと思います。今、図書館関係・ラーニングコモンズ関係の研究や仕事もするのですが、ここでも、BEATINGをリソースにして、学習科学・教育工学を勉強された職員さんもいて、感動しました。同志社大学の井上真琴さんのご講演では、毎回、このBEATINGが出てきますね。

BEATセミナーの運営もしました。多くの人が「聞きたい!」と思って貰えるような内容を考えるのは、これから何が来るか?と考えるので、勉強になりました。今でも覚えているのは、

BEATセミナー「未来の教育のために学校と家庭ができること – フィンランドと日本の対話」
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/archives/beat/seminar/033.html
BEATセミナー「教育工学25年の歴史から考えるデジタル教材の未来」
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/archives/beat/seminar/037.html

この2つのセミナーには思い入れがありますね。1つめはフィンランドから基調講演者を探して、交渉することが仕事でした。基調講演者のUniversity of HelsinkiのProf. Seppo Tellaを招待しました。いろいろなご縁から回りました。ここは私が修士の頃に調査で関わりました、iEARNの関係の方で、フィンランドの方から回り、Tella先生をご紹介頂きました。偶然にも私の研究分野でも研究されていていました。メール上で話もあって、うまく交渉もいったと思います。今もソーシャルメディアでつながっています。

また2009年のBEATセミナーでは私の師匠、赤堀先生が基調講演に立たれました。東工大を退任される最後の講演に赤堀先生をお招きすることができたのは本当に弟子として、感動しました。うれしかったです。赤堀先生、赤堀研究室で行ってきた教育工学研究の総集編という感じでした。フロアディスカッションにも早稲田大学の向後先生から、「赤堀先生が東工大ご在籍最後の講演であれば、よろこんで」とおっしゃって頂き、ご参加くださいました。

いろいろ思い返すことがあり、東工大に引き続き、今でも続く本当に刺激になる人たちとの出会い、自分に足りない部分を成長させてくれた場がBEATでした。今も、北村先生や松河先生とは一緒に研究をしています。ここまで私が、なんとか研究をし、続けられているのも、BEATの経験がとても大きいです。BEATの経験なくして、今の私はないでしょう。博士後の私を支えてくれたのはBEATです。私が抜けた後も、御園先生(現 島根大学)が引き継いで、BEATの発展に貢献してくださいました。そして、今も藤本先生、高橋先生という非常にすばらしい先生ががんばってられます。BEATは終わっても、今後もこの研究コミュニティは続いて欲しいと思いますし、これからもこのコミュニティを習い、私も学習し、研究していきたいと思います。

東工大の赤堀研究室に続き、BEATというすばらしいキャリアを自分に刻むことができたことは本当にうれしいと思います。山内先生、中原先生に感謝致します。ありがとうございました。これからも宜しくお願いします。

3月23日のBEATセミナー、参加します!

JSET論文誌「大学教育の改善・FD」が発刊されました


九州大学にきて、1か月が経とうとしています。建物が来年、変わるということで、この1年は段ボールと過ごすことになりそうです(笑)

すでに何人の方から、こちらへ訪問したいというお話を受けております。段ボールがテンコ盛りの研究室ですが、ぜひお越しください。とりあえず、机、会議卓、ちょっとした本棚はそろいましたので、研究等業務はできるようになりました。とりあえず安心しました。

ところで私が特集号幹事として関わりました、日本教育工学会論文誌特集号「大学教育の改善・FD」が発刊されました。特集号幹事団の先生方、特に副委員長を務められた村上先生(京都外国語大学)、お疲れ様でした!!ありがとうございました。

村上先生と私で、解説論文を書かせていただきました。村上先生には重ね重ね、お礼を申し上げたいと思います。

村上正行・山田政寛(2012) 大学教育・FDに関する研究における教育工学の役割, 日本教育工学会論文誌, 36(3), 181-192 http://mark-lab.net/wp-content/uploads/2013/01/JSET_mun_yd_2013-1.pdf

このテーマについては、全国大会でも椿本先生(公立はこだて未来大学)・渡辺先生(首都大学東京)が中心に課題研究として取り上げられてきましたが、研究として進めていくことは大変難しいものがあります。特にFDというのは難しいですね。今回、採録された論文でもFDに関するものは1件、京都大学の田口先生たちの資料論文のみでした。教育改善というのも、本来は「どう『改善』されたのか?」ということが明確でないと、このテーマに合わないことになります。これがこのテーマにおける研究を難しくさせていることでもあると思います。難しい・・・FDや大学の教育改善に関わっているセンターにいる教員としては、論文のクオリティは良いのですが、このテーマの論文として大教センター等で勤務する教員にうまく伝わらない論文もあるように思いました。そこは1つ残念だったように思います。

しかし、このテーマについて、日本教育工学会が論文という形で特集したという動きは重要で、今後、高等教育に関する研究が増えていく契機になっているように思います。私が思うに、大学教育の改善・FDというのは、業務、あるいは実践として進められてきているように思います。今後、「研究」としてどうしていくのか、研究手法、評価方法など議論が重ねされていることを期待したいと思います。

さて、次号は私が副委員長です。次号の特集は「情報化社会におけるインフォーマルラーニング」になります。インフォーマル・ラーニング、ノンフォーマル・ラーニングが対象となった特集号となります。投稿締め切りは2月6日、最終原稿締め切りは2月13日までとなります。この領域にご関心があり、研究を進められているみなさまはぜひご投稿ください。

どうぞよろしくお願い致します。

初出勤


kyudai_1本日、初出勤しました。区役所で時間がかかり、ギリギリに・・・(笑)

基幹教育院長の丸野先生から辞令を受けました。その後、基幹教育の理念、教育関係の研究や九州大学の教育研究、教育学部・人間環境学府でされている研究分野のお話、丸野先生のご研究分野の1つで、私も研究している自己調整(制御)学習とメタ認知の関係について、これからの研究の動向などについて話をしていました。盛り上がって、楽しかったです。副学長・理事級の先生方とお話して、ここまで盛り上がったのは初めてて、ワクワクしました。

その後は事務へゆき、いろいろ書類の記載など、もろもろ・・・非常に重要なのは、大学の会計システムを理解することですね。これは大変重要です。これについては簡単に教えて頂きました。

kyudai_2さて、これから研究室の整理です。環境を整えないと。ちょっと書籍やコンピューター環境を整理するのに時間がかかりそうです。

もし、伊都キャンパスまでお越しの際はお声掛けください。まだまだ整理がつかないですが。

移籍しました


新年早々、みなさんに報告があります。ご存じの方もいらっしゃいますが、私は金沢大学を離れ、本日より九州大学 基幹教育院 准教授として着任を致しました。レンタル移籍じゃありません(笑)

推薦として立って頂いた先生方に大変感謝致します。研究環境としても大変すばらしく、教育工学の研究を進めていけそうな予感です。これから楽しみです。大学図書館の整備も国立の中ではかなり早めから推進してましたし、何か大学図書館に対しても共同で何かしていくことができれば幸いです。もし、九州大学にお越しの際は、ちょっと遠いですが、伊都キャンパスまで是非お立ち寄り下さい。

また金沢大学でもお世話になりました。高等教育制度やFDの経緯、制度面、全国的な動き、また政治的な点、現実など、本当に勉強になりました。金沢での経験はこれからにも活きて行きます。いろんなことが見えてくるようになりました。視野が広がりました。

これからもどうぞよろしくお願い致します。

九州大学 基幹教育院
http://www.artsci.kyushu-u.ac.jp/

新年の挨拶


新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

昨年は論文、著書のチャプターなど書かせて頂いたり、大学図書館関係でのお仕事をさせて頂いたり、非常に有意義な年でした。しかし、残念なのは、ファーストオーサーの論文が1本も無かったことですね。これは反省です。今年はここを改善したいです。良い年にしたいですね。

大学図書館と学びの場に関する研究や実践も積極的に推進していくことができればと思っています。これには私だけではなく、図書館職員さんたちのお力も必要なのですが、有志の方々がいればぜひ!大学図書館は学部の頃から好きな場所なので、これからも関わっていきたいですし、東京経済大学の北村先生とやっている社会的存在感の研究を大きく発展させたいですし、藤本先生@東京大学とさせて頂いている、教育・学習ゲームの評価に関する研究も進めたいです。

科研の研究でも、安浪先生@熊本大学を代表としたソーシャルメディアを使った授業外学習支援環境に関する研究、宮川先生@青山学院大学を代表とした、eラーニングにおける自己制御学習を促進するメンタリングに関する研究も活発化していきたいですね。

あとは新しいこと、例えば理論などを勉強して、研究に活かしていきたいです。

皆さんにとっても良い年となりますように!