大変だった2020年が終わりますね


いよいよ2020年が終わります。今年もありがとうございました。みなさんも感じられていると思いますが、今年は時間が過ぎるのが早かったですね。2020年早々に新型コロナ感染症の世界的な広がりから、国内外において影響がすさまじいものがありました。社会生活に悪影響も広がり、苦難の年になりました。

大学においても、授業はオンライン授業で行うようになり、本学では前期中はオンライン授業、後期は対面授業も少し行われるようになりました。基幹教育院が行っている課題協学というグループワークを中心とした授業は原則、対面です。とはいえ、対面に参加できない事情を持つ学生もある一定数はいて、オンラインで参加する学生とのブレンドで授業を行っています。初めてオンライン授業を行う教員、オンライン授業を初めて受講する学生たちも数多くいて、その対応も新年度当初は大変だったかと思います。オンライン授業についてはいろんな考えを持っている教育関係者はいるとおもいますが、私はここまで根詰めて、国としてオンライン授業について考えて、取り組んだことはないので、これを1つの機会として捉え、「何が良い授業なのか」ということを考え、オンライン授業を1つの選択肢として広がることを期待しています。オンライン授業と一口にいっても様々あります。完全オンラインでもライブで行うのか、オンデマンドで行うのか、ブレンドで行うのか、ブレンドでもどういうシステム・メディアを組み合わせるのか、考えるべき観点は様々です。教育工学はこのような研究をずーっとやってきているのです。教育工学の研究知見が広がるといいなと思います。

さて、振り返ってみると、いろいろありましたが、2020年内の研究業績では、論文(共著)3本(いずれも国際誌、うち1本はSSCI)、国際会議は18本(うち1本はBest Paper Award受賞)、Book Chapterが1本でした。業績として、結構、がんばったと思います。うちの学生たちががんばってくれました。研究プロジェクトとしても、JST AIP加速研究と自身の科研費 基盤研究(B)を中心に据えて、システムのデザイン、開発、形成的評価を進めてきました。新型コロナ禍で海外渡航はできないものの、国内外でオンライン学会が多数開催されたというのも本年の特徴かと思いますが、参加費が安く済み、時間も効率的に使えるため、研究業績を多く積んでいけたというのはとても大きいと思っています。うちの学生はもう既に来年1月、2月締め切りの国際会議に向けて原稿執筆を進めています。AIP関係でも1つのシステム開発が終わり、これから形成的評価を進めていきたいと思います。年明け早々、いろいろ動いていきます。

またオンライン授業関係や、本学がラーニングアナリティクス研究を主体的に進めていることもあり、シンポジウムや他大学のFDにて、ラーニングアナリティクス関係の講演させて頂きました。4月のNIIによる「4月からの大学等遠隔授業に関する取組状況共有サイバーシンポジウム」において、オンライン授業における成績評価にて授業デザインやラーニングアナリティクスが有用であるといったお話をしました(が、10分しかなかったので、言いたいことの半分もいえなかった・・・(泣))。このシンポジウムをきっかけに、他大学のFD、学内のFDでもお話をさせて頂きました。また朝日新聞さまにも記事として取り上げて頂きました。ラーニングアナリティクスの知見や教育工学でこれまで行ってきた研究知見なども紹介しました。この状況では特に教育工学の知見は効くはずなので、ぜひみなさんに興味を持って下さるとうれしいなと思います。

年末に大きいこともありました。うちの博士学生が博士号の審査の第一関門に乗ったことです。論文も海外誌2本、Best paper awardを受賞していますし、そろそろいけるかなと思ったので、副指導をして下さっている久米先生に相談をしてみたところ、十分ではないですか?ということで。私が兼任している専攻では教育工学がメインではなく、教育学の目で見られるため、「文化」がいろいろ違うのですが、教育工学研究領域の文化、採録された論文の採択率(18%と24%とあり、思ったより低いことに驚きましたが・・・論文誌として申し分ないはずです)、Best paper awardの説明も行いました。論文誌のクオリティをしっかり見ること、博士論文に向けて、いろいろ丁寧に指導、審査をしていくことで合意が得られ、とりあえず一歩、進みました。自分の経験を照らし合わせても、これからが長く、クオリティの高い博士論文を仕上げていくことが求められるので、大変です。学生も私も。

来年もいろいろイベントが盛りだくさんですが、1つ1つ越えていきたいと思います。来年は新型コロナもどうなんですかね?変異種が出たりとか、新型コロナ患者も急増しています。まだまだトンネルは続きそうですが、私たちができることを着実に進めていくことが大事かと思っています。

来年もよろしくお願いします。よいお年をお迎え下さい。年末年始はせめて平穏な時間になりますように。

EduSummit2019の成果がETRD誌に採録されました!!


CELDA 2020における山田研学生の陳さんがBest Paper Award受賞の報告をしましたが、続いて、昨年参加しましたEduSummit 2019における、Learning analytics (LA)のグループの成果がEducational Technology Research and Development (SSCI, Impact factor: 2.303)に採録されました!!本稿のとりまとめ、主執筆をされましたDirk Ifenthaler先生、一緒にケベックで議論を行ったLAのWorking groupのみなさまに感謝致します。また共同執筆をしたDavid Gibson先生、Doreen Prasse先生、島田先生ともよきコラボレーションでSSCI Journalの論文に成果を出せたことを大変うれしく思います。

Ifenthaler, D., Gibson, D., Prasse, D., Shimada, A., and Yamada, M.(in press). Putting learning back into learning analytics: actions for policy makers, researchers, and practitioners. Educational Technology Research Development. doi:10.1007/s11423-020-09909-8

EduSummit 2019では教育とICT関係のTheme-based Working Groupが12,3つあったのですが、島田先生と私はLearning analyticsのTWGに参加し、LAを広げていくにあたり、教員や教育業界で働く方々等の実践者、政策決定者、研究者が世界的な課題において何をやるべきか、それぞれの実践を持ち寄り議論をしました。日本からは私たち2人が参加し、九州大学や、京都大学との共同研究の成果について紹介をしました。それらをUNESCOへMeeting agendaとして提言をしました。それらをさらに各執筆者が精査、整理、追記し、論文化しました。

研究者に限らず、広くLAに関わっているみなさまに向けて、Open Accessとなっておりますので、ぜひご覧ください。