多次元アクティブラーナー尺度開発、ラーニングアナリティックスの紀要原稿が公開されました


基幹教育院では基幹教育紀要を1年に1回、刊行していますが、この度、第2回が出ました。紙媒体では既に出ていたのですが、PDF版として公開になったようです。

この度、連名になっているのは

  • デジタル教材の閲覧ログを利用したアクティブ・ラーナーの学習行動の分析
    緒方 広明, 殷 成久, 大井 京, 大久保 文哉, 島田 敬士, 小島 健太郎, 山田 政寛
  • eポートフォリオは省察に有効か? ポートフォリオの媒体の違いが学習者の主観的効果に与える影響の分析
    山田 政寛, 岡本 剛, 島田 敬士, 木村 拓也, 大久保 文哉, 小島 健太郎, 緒方 広明
  • 多次元アクティブ・ラーナー尺度の作成と信頼性・妥当性の検討
    山形 伸二, 山田 政寛, 中園 晴貴, 田中 岳, 新谷 恭明, 丸野 俊一

です。緒方先生の原稿では、2月にプレスになりました、基幹教育院ラーニングアナリティックスセンターで行っている、学習ログから学習者の学習行動を分析していった結果について記述されています。成績との関係、成績の伸びとの関係、予習復習の行動の分析など、多角的に分析をしたものが掲載されています。

eポートフォリオの原稿は私が筆頭になっているのですが、これはそもそもeポートフォリオの効果ってなんだろう?という疑問からスタートしています。九州大学ではeポートフォリオとしてMaharaを使っているのですが、それをいくつかのクラスで限定的に行い、紙と比較することで、学生がeポートフォリオに対してどういう認識を持つか、検討してみたというものです。eポートフォリオになることで、さまざまな学びの軌跡が蓄積されていくわけですが、今後、どうなっていくのか、見ていく必要があると思います。

最後に多次元アクティブ・ラーナー尺度開発なのですが、本学は基幹教育で、アクティブラーナーの育成するとしているのですが、その評価というのをどうするのか検討し、評価するための尺度を作成することになりました。その尺度の構成、開発、その妥当性の評価について記したものです。この尺度と他の項目などのデータも収集し、評価を経年で追って、行っていく必要があります。

本学だけではなく、みなさんの大学でも同じような課題をお持ちかと思いますので、参考になればと思います。

基幹教育紀要 第2巻
http://www.artsci.kyushu-u.ac.jp/kikanbulletin/latest.html

科研費に申請していた研究が採択されました!!


4月1日というのは、大学教員はかなり緊張する日だと思います。幸いにも、科学技術研究費補助金 基盤研究(B)(一般)に申請していました研究が採択されました!!審査をしてくださった先生方、ご協力下さいました共同研究者の先生方には大変感謝致します。これから3年間、よい研究をし、日本、その先の海外も含めて、教育環境の発展に寄与する研究にしていきたいと思います。

研究の内容は、これまでやってきたプロジェクト型学習支援システムを拡張し、社会的共有調整学習理論(Social-Shared Regulated Learning: SSRL)に基づいて、新機能を開発し、その効果の検証をしていきたいと思います。SSRLというのは2006年頃から提唱されており、最近、注目される理論の1つです。Journal of Learning Sciencesなどでも見られるようになってきました。心理的な調査などから、SSRLのフレームワーク、モデルのようなものも出てきていますが、他の理論との接合性、さらにはこれを活かした学習支援、特にシステム開発研究というのは数少ない状況にあります。

本研究は、授業デザインや学習成果の評価を中心にご活躍されている研究者、テキストマイニング・機械学習を専門とする研究者と連携した共同研究になります。良いものを作って、よりよい学習環境の発展に貢献していく研究にしたいと思います。