九州大学 山田研究室

ラーニングコモンズについてお勉強

2011年03月03日

最近、ラーニングコモンズという言葉を耳にします。「創造的な学習の場」、「学習のための共有空間」という言葉とともにこの言葉が利用されているようです。

このラーニングコモンズという言葉が出てくる前には図書館におけるインフォメーションコモンズというものがあるんだそうです。蔵書検索から始まったもののようですが、インターネットの普及により、全世界の蔵書検索、その検索術育成、そこから情報リテラシー育成の場としても注目をされていたという歴史的背景があり、最近は単なる情報リテラシー育成の場だけではなく、様々な情報リソースにアクセスできる図書館のメリットを活かした学習の場、ラーニングコモンズをつくろうという動きが顕著に見られるらしいです。

アメリカではラーニングコモンズという空間が図書館に付設され、そこで東京大学KALSのようなアクティブラーニング支援設備、蔵書やインターネット上の情報にアクセスしながら学習できる空間、キャリアセンターなど学生の支援施設も入っている大学もあるということでした。

今、日本でもこういった空間を導入しようとする動きが活発になってきているという話を聞きました。

図書館というのは今まで、「静かに読書や勉強をするところ」というイメージを持っていましたし、それ自体をルール化されている空間だと思います。ラーニングコモンズを「創造的・協調的な学習の場」とすれば、ラーニングコモンズはそういうルールとは反する学習空間です。現状の図書館を利用するには大きな壁となります。建物の問題と利用者の意識は特に厚い壁となると思います。建物の場合は「静かに利用される」ことを前提とした構造になっていると思うのです。金沢大学の場合は2階から3階まで吹き抜けになっています。話声は吹き抜けの空間ではよく響きます。またフロア毎に区切られている図書館でも、現状の蔵書はどうするのか?という問題が出てきます。

利用者の観点でも、図書館を利用する人は「静かな空間」を求めてくる人がほとんどです。金沢大学でも仲間と協調して学習したい人は学食を使用しています。現状の図書館にこのようなラーニングコモンズを導入した場合、今までの利用者はどうなるのか?という心配はあります。個人で静かに学習したいという人たち向けの学習空間も考えてあげないといけません。

いろいろ難しい問題もあり、また私も1つ1つ勉強しながら、いろいろな業者さんとお話をしながら理解を深めております。明日も業者さんがいらっしゃいますので、ちょっと勉強しておきたいと思います。私は今まで学習空間の利用や見学というレベルでは知っているのですが、自分がこのようなことに関わるとは夢にも思っていませんでした。わからないことが多いですが、がんばってやっていきたいと思います。現状の空間を有効に利用し、ラーニングコモンズ的な空間を作ることができるのであれば、それはそれで価値があることだと思っています。

うまくいけば研究というレベルまで発展できればと思っていますので。でも、こういう学習空間に関する研究は難しそうです。さまざまな要因が関わってきそうですから。先行研究なども調べてみたいと思います。

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