コピペとの戦い

J-CAST
大学生から小学生まで「コピペ病」蔓延
http://www.j-cast.com/2008/07/20023519.html

教員になったら、その職を辞めるまで戦い続けなければならないことです。コンピューター、インターネットというものはいい意味でも悪い意味でも便利になった。私の指導教官の赤堀侃司先生は情報技術の悪い部分を「闇の部分」と、前におっしゃってられました。

この「闇」。私は5年間の非常勤で何度も経験しました。もちろん、セメスター開始後最初の授業で説明はしています。「コピペをした人は0点です」と。でも「ばれない」と思うのでしょうか、コピペするんですね。これは不思議な行動です。

教員から見ると本当におもしろいくらい、コピペというのはわかるのです。普段から毎回小レポートや、小テスト、それだけではなく、日常的な会話からいろいろ考えて、「あ、これはコピペしたな」というのがすぐにわかります。この対処は私はいろいろ試してきました。授業の開始時に前でコピペの実演をして、「これをした人は0点にしています。おもしろいくらいにわかりますよ」と言うと、だいたい50%くらいの学生たちが冷汗をかいて、表情が曇ります。残り30%くらいの学生は「そんなわけねーよ」と思っていますが、教員が「例えば、アマゾンの書評からコピペした人や、富士通のWEBページからコピペした人、JTBのWEBページからコピペした人、様々でしたね」というと、残り30%の学生も観念します。

しかしこれが、なかなかの手間で、夏休みから成績を事務に提出する期間に一気にこの作業をします。この「闇」はなかなか解決が難しい・・・と思われていたこの作業、この「闇」を消すのに一役買うのも情報技術だと思います。いろんな大学でこの対応をしているのですが、身近な方の研究として、私と同じ赤堀研究室の卒業生で、私と同級生の椿本さんの研究で開発されたシステムは、レポート評価のばらつきを抑えることを目的にしたシステムなのですが、研究代表者の椿本さんが狙って効果とは違う、副次的な効果で、コピペを見破るシステムにもなったそうです。レポート内で使用している言葉などから、レポート間の類似度を算出して、2次元マップ上に見せるシステムで大変おもしろいのですが、類似度が高いレポートは近くに表示されるので、ほとんど同じレポートは点が重なって表示されるわけです。たぶん、WEB上のデータを登録しておけば、そのWEBページで使用されている言葉との関係で、そのWEBページとの類似度も読めるのですから、友人間のコピペだけではなく、インターネット上のデータのコピペも見破ることが可能になるわけです。

この観点で、どこかの大学ですが、コピペ発見システムで特許申請をしたというニュースが流れてました。自分の研究をまたちょっと違う視点で、見てみると、おもしろい点が見えてきて、また別の研究や、また違った使用方法があっておもしろいですね。

参考文献
椿本弥生, 赤堀侃司, (2007) 主観的レポート評価の系列効果を軽減するツールの開発と評価, 日本教育工学会論文誌, 30(4), pp.275-282